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SNSの書き込みで逮捕されるケースとは?

2023/10/10

基礎知識

SNSの書き込みで逮捕されるケースとは?

昨今SNSを取り巻く事件が頻発しており、中にはユーザーが逮捕されるケースも見られます。
今回はどういった場合に逮捕されるのか、またそもそも逮捕されるとはどういうことなのかを解説します。

逮捕される、とは

一言に逮捕といっても様々な種類があります。
一般に逮捕とは、強制的な処分として、あなたの身体を拘束して指定の場所に引致し、その効果として比較的短期間留置されるものと理解されています。

俗な表現には、任意取り調べのために警察署へ任意で同行させられることを「逮捕された」と表現する向きもあります。
しかし、法的には、強制処分としてあなたの意思にかかわらず引致し、留置することを逮捕といっています。

特にSNSなどネット上の誹謗中傷の場合は、誹謗中傷の加害者は、被害が発生し、その内容が公になり、社会的信用を傷つけた場合に逮捕される可能性があります。

どういった罪に問われるのか

誹謗中傷が特定の罪に該当する場合、加害者は逮捕される可能性があります。
該当する罪には以下の3つが挙げられます。

●名誉毀損罪:具体的な事実を摘示し、人の名誉を毀損した場合

●侮辱罪:事実を摘示しなくても相手を公然と侮辱した場合

●信用毀損罪:虚偽の情報を流布し、または偽計を用いて人の信用を毀損した場合

それぞれの罪には具体的な要件があり、罪の成立にはそれらの要件を満たす必要があります。名誉毀損罪は具体的な事実の摘示が必要であり、侮辱罪は事実を摘示せずに相手を公然と侮辱した場合に該当します。信用毀損罪は虚偽の情報を流布し、かつ経済的な信用を脅かした場合に成立します。

訴訟による対処も可能

誹謗中傷に関する法的対処は刑事罰と民事訴訟の二つの側面が考えられます。

●刑事罰の可能性と親告罪
名誉毀損罪や侮辱罪、信用毀損罪の要件を満たす場合、加害者は逮捕され、刑事罰を受ける可能性があります。
ただし、これらの罪は「親告罪」であるため、被害者が告訴を行わなければ起訴できません。告訴には誹謗中傷の内容が広まるリスクがある一方で、加害者に刑事罰を課すためには重要なステップです。

●民事訴訟の可能性
刑事責任を問えない場合や相手方が謝罪や示談を拒否する場合、民事訴訟が有効な選択肢です。特にインターネット上の誹謗中傷の加害者が匿名であっても、情報開示請求などで特定できる場合があります。民事訴訟では慰謝料の請求だけでなく、謝罪を求めることも可能です。

どちらのアプローチも一人で進めるのは難しいため、弁護士や専門のスタッフの助けを借りて、適切な対処を進めることが重要です。

逮捕された事例について

ここで2023年に起きた誹謗中傷事件の逮捕事例をご紹介します。
入院患者のスマートフォンを使ってSNSに会社役員の女性への誹謗中傷を投稿したとして、福岡県の病院に勤める看護師が逮捕された事例

 福岡市博多区の看護師の女性は3月、患者の名義でSNSのアカウントを作成し、オープンチャットに大阪府に住む会社役員の女性(40代)や家族を誹謗中傷する内容を書き込んだ名誉毀損などの疑いが持たれています。

 警察によりますと、増本容疑者は夜勤の時に、寝ていた80代の女性患者のスマートフォンからアカウントを開設するための認証コードを作り、女性名義のアカウントを作っていたということです。

 容疑者は警察の調べに対し、「被害女性がSNSを使って良いと言った」と容疑を一部否認しているということです。

参照元:https://www.asahi.co.jp/webnews/pages/abc_22095.html

この事件では容疑者が他人の携帯番号を利用し、アカウントを発行していたことから個人を特定されることを免れようとしたことが考えられます。

このように偽装を行ったとしても捜査によって逮捕される可能性は十分あります。

まとめ

2023年3月に行われたプロバイダ責任制限法の法改正後もこうしたインターネット上のトラブルによる被害が続いています。
今回のケースのように「特定されなければ…」と考え、誹謗中傷をしてしまう可能性があります。

しかし、誹謗中傷をした発信者を特定することは可能であり、逮捕されたり、前科がつく可能性があります。

弊社では法的対処のほか各種誹謗中傷対策をご提供しておりますので、ぜひご相談ください。

鍵付きアカウント、通称「鍵垢」でも罪に問われるのか?

非公開アカウント(通称「鍵垢」)からの誹謗中傷や名誉棄損にあたる投稿を行っても罪に問われる可能性があります。

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