ネット誹謗中傷の厳罰化が閣議決定、今後どうなる?
2022/03/08
NEWS
3月8日の閣議でインターネット上の誹謗中傷に対する罰則(侮辱罪)の厳罰化が発表されました。
著名人のネット誹謗中傷での自殺など、厳罰化を推し進める事例を受けて改正の動きがあったとされています。
どのように変わったのか?
現行法から、法定刑を引き上げた内容になっており、「拘留(1日以上30日未満)または科料(1000円以上1万円未満)」から「1年以下の懲役・禁錮または30万円以下の罰金」へ変わっています。
また、時効までの期間も1年から3年に延期されています。
このほか改正案では刑務所などでの刑務作業を義務付ける「懲役」と義務付けていない「禁錮」を廃止して新たに「拘禁刑」という刑を作り、受刑者の特性に応じて作業や教育などを行うことが盛り込まれています。
今後の誹謗中傷の抑止力になるのか?
今回の侮辱罪の厳罰化や「拘禁刑」の創設など、SNS全盛期のイマに対応した法令だと感じました。
「プロバイダ責任制限法」の改訂も2022年内に施行が予定されています。これまでは煩雑な手続きを要していた開示請求も1度の手続きで済ませられるようになるなど、迅速な対応が可能になれば人権侵害に悩む人が減ると同時に、多くの人の情報発信リテラシーも改善されることが期待できます。
SNS等のログイン型投稿も開示請求対象になり、「ネットだから何を言っても許される、自分だとバレなければ良い」を思う人が減るキッカケになればいいと思います。